ネオクラシック クローバーの歴史

洋菓子発祥の地、長崎
長崎街道は”シュガーロード”と呼ばれていました
壱岐島(現、長崎県壱岐市)には、栄華を極めた王都の遺跡が発見されていて、先人たちは、海を渡って朝鮮との交易を積極的に行っていたのではないかと推測されています。それを裏付けるように「魏志倭人伝」には、一支国(いきこく)という王都の名が記録に残されています。実際に「稲作」「鉄」「仏教」などは、朝鮮半島から壱岐島をへて長崎に上陸し、日本列島の各地に伝わりました。その文化の伝播は、日本という国を豊かに栄えさせた原動力となりました。長崎という地域は、太古の昔から、中国大陸や朝鮮半島の先進文化を取り入れ日本の文化を興隆させる発信地として大いににぎわい栄えていたのです。時は移り、室町時代にキリスト教が伝わると、長崎では、貿易のために港が開かれ、南蛮貿易の中心地としてにぎわいました。江戸時代には、ポルトガル商人を置くため、日本唯一の貿易地である出島が造成され、砂糖、生糸、絹織物、香木、胡椒、鮫皮、薬品などが輸入されました。その後、イギリスの貿易商だったトーマス・グラバーが訪れるようになると、長崎は、ますます諸外国との交流が盛んとなり発展していきました。
また長崎を起点とした長崎街道は、砂糖と西洋菓子の製法を全国に伝え、各地で独自のお菓子文化が開花させるという大きな役割を果たしたことでシュガーロードと呼ばれるようになりました。このような歴史的な背景をたどる時に、私は、「間違いなく長崎は、洋菓子文化の発祥の地だったのだ」との想いを深めることができるのです。

265年間続いた江戸時代
江戸時代は1603年3月24日に徳川家康が征夷大将軍に任命されて、江戸に幕府を樹立して、1868年10月23日の祐宮睦仁親王の「一世一元の詔」の発布により、慶応から明治に改元されるまでの265年間を指します。当店は、その江戸時代が終焉を迎えつつあった時期に「洋菓子文化の発祥の地である長崎」で産声をあげました。

1867
江戸時代末期の団子屋「清水茶屋」
江戸時代が終焉を迎える時の島原藩主の松平忠和は、大政奉還が施行され、版籍奉還となった後に島原藩知事となりました。当店の創業は、このように日本が大きく移り変わりつつあった江戸時代末期の1867年ごろです。当時は、旧島原街道(現在の国道251号)沿いで団子店「清水茶屋」を営み旅人をもてなす商いを行っていました。明治に入ると和菓子を製造販売すると共にかまぼこ、酒、食事処の商いをするようになりました。

1960
地元ではなくてはならない菓子店として
時が移り、昭和初期から酒や食事処をするかたわら、和菓子とともにカステラを本格的に製造するようになり地元ではなくてはならない菓子店として長年親しまれてきました。

その後、徐々に規模を拡大し、昭和30年頃にはお菓子の製造販売だけではなく、松下電器連盟店として電器製品を販売するようになり地域に根差した店に発展しました。

1982
ブランド洋菓子店として新たな一歩
昭和40年以降は、電器販売店が各地にも開店するようになり、電器製品を販売する業務を終え、本格的にカステラや和菓子、洋菓子を製造する和洋菓子専門店として新たにスタートするようになりました。その後、昭和57年(1982年)には 東京の洋菓子店「六本木クローバー」というブランド洋菓子店として一歩を踏み出し、東京の洗練された洋菓子を地元のお客様にご提供するようになりました。
2004年(平成16年)には新たな店名である「ネオクラシック クローバー」として店を再スタートさせていただきました。この店名の由来は「六本木クローバー」の伝統を引き継ぎ、旧島原街道沿いで団子屋食事処を起業し継承してきた先代の方々に敬意と感謝を込めて、ギリシャ語で「新しい」、また英語では「復活」の意味である「ネオ」を付けて「古き良きクローバーで培ったお菓子を新たに引き継いで発展させる」という意味で、ネオクラシック クローバーと名付けました。
ネオクラシック クローバー雲仙本店

2008~
2013
第4回ニッポン全国おやつランキングでグランプリ受賞
2008年5月TBSの朝の番組「はなまるマーケット」で当店の「長崎抹茶ロール」を紹介していただきました。
2013年7月にもTBSの朝の番組「はなまるマーケット」で当店の「長崎石畳ショコラ」が女優の賀来千香子さんの「今朝のおめざ」として紹介していただきました。
2013年11月全国商工会連合会が主催する第4回「ニッポン全国物産展」の「第4回ニッポン全国おやつランキング」で「長崎石畳ショコラ」が堂々グランプリを受賞することができました。
2016~
2017
軍艦島スイーツ・追憶が長崎お土産コンテストで最優秀賞受賞
2016年12月「長崎市観光イメージアップお土産品開発コンテスト」が開催され、当店の軍艦島スイーツ・追憶が最優秀賞を獲得いたしました。
これは、長崎の観光イメージアップとなる新たなお土産品の開発コンテストで、3部門「2つの世界遺産部門」、「世界新三大夜景部門」、「出島部門」に分かれて審査されるもので、59もの商品がエントリー。当店は、軍艦島スイーツ・追憶を出品しました。
観光客など約1,000名が投票して審査した結果、軍艦島スイーツ・追憶が「2つの世界遺産部門」で最優秀賞に輝きました。

日本テレビの番組「月曜から夜ふかし」で紹介
2016年2月1日放送のマツコ・デラックスさんと関ジャニ∞村上信五さんが MCを務める「月曜から夜ふかし」の「ニッポン全国ご当地おやつランキング」のグランプリNO1決定戦に出場し大好評でした。
2017年5月18日放送の「ヒルナンデス!」の「大ヨコヤマ物産展」で「石畳ショコラ」が紹介され好評を博しました。
このように江戸時代から現在まで途切れることなく商売を守り抜いてきた「ネオクラシック クローバー」は、長崎の歴史の流れの中で、お菓子と共に160年の時を刻んできました。
これからも長崎の先人の方々が築いてきた「洋菓子の発祥の地」としての誇りを胸に「長崎の洋菓子文化」を継承していくことを使命として、皆様に喜んでいただけるお菓子を作り続けてまいります。